高級クラブにおける指名システムについて
高級クラブには、実際に働いてみないとピンとこないシステムがいくつかあります。
特に高級クラブで働く意欲を持つ女性が知っておくべきは、接客や指名に関するものでしょう。
高級クラブ特有の接客方法や指名制度などについて説明していきます。
少しでも理解しておくことで、働き始めた後の戸惑いも軽減されるはずです。
接客は1対1ではない
高級クラブでの接客は、1対1ではありません。
お客様1人に対して女性1人が接客するスタイルではないのです。
実際には、お客様1人に対して3〜4人ほどの女性が同じテーブルにつきます。
これが高級クラブでの接客の基本的な形です。
複数の女性のうち、1人はお客様の「係」であり、他は「ヘルプ」です。
係とヘルプについては、あとで説明しますね。
これは高級クラブでは当たり前ですが、キャバクラではあまり見られない接客スタイルです。
キャバクラでは1対1が基本の形なので、このあたりの違いは頭に入れておいて損はないでしょう。
係とは
さて、「係」ですが、これはどのような意味を持っているのでしょうか。
シンプルに表現すると、お客様の専属キャバ嬢といったところでしょう。
1人のお客様に対し、その方の接客を担当するメインの女性を「係」と呼びます。
これもあとで詳しく説明しますが、1人のお客様の係になれるのは、1人の女性のみです。
その時だけではなく、その後もずっとこの関係が続くことになります。
これも高級クラブ独特のシステムですね。
担当のお客様が使った金額は、全て係の売上となります。
お店によっては係とは別の女性(ヘルプ)を指名することも可能ですが、そのケースでも売上はすべて係のものとして計上されていく仕組みになっています。
係となる女性は顧客を何人も抱えている可能性が高いので、基本的には歩合制です。
担当するお客様の数が少ない場合には、次に説明するヘルプの役割もこなしつつ、自分のお客様が来店した際にのみ係として接客することになります。
ヘルプとは
「ヘルプ」というのは、お客様と一緒にお酒を楽しんでいるキャバ嬢のうち、係ではない女性たちのことです。
ヘルプは特定のお客様を担当しているわけではないので、いくらお客様に気に入られても、その方に対してはヘルプ以上の役割を担うことはできません。
同伴にお付き合いするなどは可能ですけどね。
ヘルプは、お客様からドリンクを入れてもらったとしても、上で説明した通り、売上はすべて係のものになってしまいます。
ヘルプの役割は、あくまでもテーブルの雰囲気を盛り上げること。
場の空気を明るくしたり和ませたりなどし、必要に応じてお客様のお酒を作ったりテーブルの上を片付けたりします。
しかし、過剰に目立ってはいけません。
係の女性からその場を任せられれば別ですが、基本的には黒子のような立場に徹する心構えで接客することがヘルプには求められます。
ヘルプは担当するお客様がいないので、基本的には日給制です。
係よりも安定はしていますが上限があるため、月に何百万円といった額を稼ぐのは難しいでしょう。
永久指名制とは
1人のお客様に対して係となれる女性は1人だけであり、この関係はずっと続くことになると説明しました。
たとえお客様が「他の女の子に係を変えて欲しい」と申し出ても、お店側は原則これを受け入れることはありません。
ヘルプの中に気に入った子ができても、係として接客してもらうことはできないのです。
これを『永久指名制』と言います。
高級クラブだけに見られるシステムですね。
指名制と呼んではいますが、実質的にお客様は女性を指名することすらできません。
なぜなら、初めてお店を利用した瞬間に、お客様自身の係の女性が決定しているからです。
高級クラブは基本的に会員制となっています。
常連のお客様の紹介がなければ利用することができません。
紹介する側は常連さんなので、はすでに係の女性がいるはずですよね。
紹介された側は、その紹介する側の係の担当顧客となります。
これは自動的に決まるため、お客様が自由に指名する余地はありません。
こうした仕組みも含めて、永久指名制と呼ばれています。
高級クラブで働く女性にとって必須の知識のため、しっかりと頭に入れておきましょう。
まとめ
- 高級クラブの接客はキャバクラのような1対1のシステムではありません
- 1人のお客様に対して複数人の女性が接客するのが高級クラブのスタイルです
- 複数人の女性のうち1人は「係」、他は「ヘルプ」となっています
- 「係」はそのお客様専属のキャバ嬢で、「ヘルプ」は係をサポートする役割を担います
- 高級クラブの多くは、一度係になった女性がそのままずっとそのお客様を担当する「永久指名制」を採用しています